天地人ゆかりの山歩き [兜山]


「どこへ行くの?」「着いてからのお楽しみさ!」

10月24日 土曜日、 朝食後 山に向かっている。

「せっかくだから、のんびり紅葉歩きがしたいわ。」
「2時間程度の歩きならいいだろう?」

昨夜、そんな会話をしていた。
小屋近くで2時間程度の歩き・・・ どこだろう?




車は紅葉の林道をしばらく走り続けた。


到着した場所は、山形県米沢市の南部にある兜山登山道入口駐車場。
広い駐車場には先行者の車が一台だけ、今日も静かな歩きができそうだ。




車をとめて橋を渡り、杉の植林地から登山開始。(AM 9:23)

  

最初は手入れが行き届いた杉林の中を歩くが、すぐに雑木林にかわる。




高度を上げるにつれて紅葉も美しさを増していく、とても心地よい空間である。



 

が、歩き始めて30分で一本調子で続く急登に足がお疲れモードに突入、立ち止まって休むこと 度々。


 

一方、私の前を行く彼は ペース乱さず淡々と 歩みを進める。
そして紅葉が美しい場所では余裕でカメラを 構えている。

その間やっと追いついた私は、横で同じようにカメラを構えて撮るポーズをしながら、しばし休憩。


  

その後も、ちょっと登ってはカメラ片手に休憩・・・を繰り返しながら高度を上げていく。

頂上が近づいてきた頃、先行者の男性二人連れが下ってきた。

「汗もかかずにさすがだね〜」
「いえ、今そこで休憩したばかりです〜(苦笑)」

「あともうちょっとだから、頑張ってね」

お互いに道を譲りつつ、そんな挨拶を交わして別れた。


その後少し登って、頂上到着。(AM10:52)


 

貸切の頂上で、ゆっくりとランチタイム。

この日は残念ながら低い雲で視界がクリアではなかったが、双眼鏡で覗くと頂上からは米沢の町筋や建物がはっきり 見える。




「兼続もこうやって米沢を眺めたと思うと、感慨深いな〜!」

約400年前、上杉家が会津から米沢へ移封された後、城下を整備するために直江兼続がここから城下を眺めて、基盤整備のもとを決めたと言われている。




南北に細長い山頂部の南端からは、先月歩いた西吾妻方面の山々も見える。
天元台スキー場や新高湯温泉などもすぐそこだ。

「白布温泉もすぐそこだね。懐かしいな〜。たまには秘湯にのんびり浸かりたいよ。」

そういえば、小屋づくりを始めてから温泉にも 行っていないね・・・(苦笑)


頂上からの展望を楽しんで心身ともリフレッシュしたら、さぁ、下山開始!


 

 

登山道脇に張られたロープが、急斜面の下りには良きパートナーとなる。
それにしても黄葉が みごとだ。

急斜面を無事に下り終え、しっとりした森を満喫しつつ杉林へ・・・。




曇り空の下で黄葉を存分に楽しめたいい山だった。

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