長老たちの森へ


3月半ば、今年は雪が少なく雪解けも早く進みそうな感じだ。

今期最後になるかもしれないスノーシューに、福島から山友RE&KO夫妻がやって来た。せっかくだからご近所のTさんも誘って、早速お出かけ・・・。

スノーシュー遊びの締め括りとして向かう先は、私達お気に入りの ブナの森!
Tさんは春に一緒に歩いたことがあるが、Koさんたちは初めてだ。

「これ、ネズミか何かの小動物が雪の下で掘ったトンネルかな?」


 

雪上に残る生き物たちの痕跡を探したり、写真を撮ったりするのも楽しみの一つ。

平らな湿地帯を少し進んだら 、今日は早めに尾根に取り付く。




短い急斜面を登りきると、そこに待っているのは凍結湖と周囲の山々。  




「うわぁ〜、いいねぇ〜!!」






美しい景色を背後にして、みんなでルンルン尾根を 登っていくと ・・・




以前にはなかった新しい展望台。

そういえば、今回は珍しく先行者達のスノーシュー跡があった。
「地元のツアーが入っているのかな?」


この新しい展望台を過ぎたあたりから本格的なブナの森になる。




ここで先行者達に出会った。ブナの森を 少しだけ歩いただけで 戻ってきたようだ。

時間的・体力的なことを考えると、ツアーならこの辺りで引き返すことになるのだろう。


 

「さぁ、ここからは僕達だけの貸切だよ!!」


 

楽しいおしゃべりで足の動きが遅くなる女3人組の背後から鬼隊長が叫ぶ。
「オ〜イ、口のわりに足が動いてないぞ〜!」


 

ブナたちは、昨日の強い風で美しい姿を見せている。


 

「わぁ、幹に貼りついた雪が凍りついてツルツル〜♪」
「木の精みたいなのもいるわよ・・・」




根元から枝分かれしたヤマサクラの大木の前で、記念にパチリ!

「春満開の桜の下で、みんなでお酒飲みたいわね〜」
「それもいいですね〜」

やっぱり酒豪たちは考えることが違うようだ。(笑)


 

強い風があたらない谷側では昨夜降った雪がふんわり積もって、そこはまるで妖精たちの世界。   




少し急な斜面を ひと登りで最後の尾根に出る。


  

そこはブナの長老たちの森・・・


 

枝は曲がり、幹の内部が空洞になっても、風雪に耐える長老ブナたち。


 




そして、いつもの展望台で ランチタイム。




「せっかくなのに、曇り空でちょっと残念だな〜」

「でも、今まで見たことがない絶景ね〜!」        

「初めて出会う景色だよね。来てヨカッタな〜!」

もっとゆっくりしていたかったが、空は晴れそうになく、雪も降り出した。




「ちょっと早めだけど、撤収ネ〜!」


 

帰りはブナの林を抜け、途中から別ルートで湿地へ降りてきた。




林の中では、カモシカ・ヤマドリ・ウサギの足跡もみつけた。

そして猛スピードで逃げ去る白いウサギも・・・

「すっごい ジャンプだったよ〜」
「わぁ、逃げ足早くて見れなかった〜」






いつもならこの時期には雪に埋もれている湿原や小さな川も、今年はこのとおり・・・






あちらこちらで、小さな春




冬はもう終わりなんだね。


 

  

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