たまには女同士でゆったりと[猫魔カヶ岳−厩岳山&森姫農園]


「小屋にいるなら、ランチでもしませんか〜? 」

9月最初の週末、山友Koさんから届いたメール。
でもその週末は小屋にはいなかった。

翌週『敬老の日』の連休に「一緒にランチでもしますか?」とメールしてみた。

今回彼は他の山友Saさんと尾瀬の燧ケ岳へお出かけ。

だから私は、Koさんと女ふたりでのんびりランチできるかな・・・と。

でもさすが山友、返信メールには「ランチもいいけれど、やっぱり山を歩きたい。」

ここ数年の都会暮らしで山を歩く機会が減ったKoさん、”山歩きたい病” 発症中のようである。

最近は山歩きしない私だけど、まっ、ハイキング程度ならいいっか。。。

 

ということで、本日は軽めの山『猫魔ヶ岳』




まだ紅葉の時期ではないのに、朝の八方台登山口駐車場は下の広い方までほぼ満杯。

午前8時過ぎ、満車直前に滑り込みセーフでなんとか駐車、そして登山口へ。

ほとんどの人が磐梯山登山口に吸い込まれていくなかで、猫魔に向かうのは我々だけ。

ザックから熊鈴を出し、チリンチリンと熊に合図しながら誰もいない登山道を進む。



9時15分、山頂に到着。
向こうに見える磐梯山の山頂付近は雲の中。

「今日は磐梯山より猫魔日和よね〜」

最初から磐梯山を登る気もない軟弱登山チームの我々だが、静かだし、展望はあるし、本当に今日は猫魔にしてよかった。

のんびり休憩をしていたら、福島の山友Suさんが以前一緒にスノーシュをした山友達と登ってきた。

久々のうれしい再開!
やっぱり今日は、猫魔で正解!


思わず猫魔の山頂でのんびりしてしまったが、今日はここが終点ではない。

Koさんの提案により『猫石』を経て『厩岳山』へ行く。
「ちょっとのんびりしすぎたかな・・・」

山頂から約20分の下りで猫石到着。




雲は多めながら、雄国沼もしっかり見えている。

ここで福島の山友たちとは別れて、我々は厩岳山へ。

樹林帯の細い道を熊鈴を鳴らしながら進むこと約20分、10時半すぎに厩岳山に到着。
ここまでの登山道も山頂も、二人だけの貸切!

またまた山頂でのんびりランチをして、来た道を戻る。
熊鈴いらずの熊口(おしゃべり)効果で、熊にも出会わず、途中で単独男性の登山者一人とすれ違っただけ。




「そういえば、厩岳山で写真撮るの忘れてた」(右端が厩岳山)

厩岳山から猫石、そして猫魔ヶ岳へはほぼ登りが続く。

そろそろ足も少しお疲れモードになってきた頃、猫魔ヶ岳山頂に再び到着。(12時10分)

磐梯山は朝より少しだけ雲が薄くなっているようだ。




「磐梯山を登った人たち、少しは展望あったかな?」

 

下山後、まだ時間も早いので、Koさんが「一度行ってみたい」という喜多方にある 農家レストランへ。




高台に立地する『 森姫農園 』、眼下に広がる秋の田園風景が素晴らしい。

最初に入ったのは離れのログハウス。






狭い室内ながら陶器やウッドクラフト、ソープ などが並ぶおしゃれな空間。

どうやらショップのようだ。
でも店番さえいない、なんとなくの〜んびりした雰囲気・・・微笑

「お茶ぐらいできると思うけれど・・・」

ショップのログハウスを出て反対側にあるメインハウスに入ってみた。

そこはレストラン。ランチを終えたお客さまでいっぱい。

予約すれば地元食材を使ったランチをいただくことができるらしい。

でもみなさんちょうどお帰りになるところで、席が空いていく。




レジ横で案内されるのをしばらく待っていたが、お店のオーナーさんらしき人はお客さんとのレジ&歓談で 忙しそう。

他のスタッフもこちらをチラ見すれど声掛けナシ。

まぁ、これが「田舎」というもの、
田舎暮らしではこんな程度で苛立ってはいけない。

でもただ待っているだけではダメなようなので、こちらから声掛け。

「すみませ〜ん、コーヒーとか飲めますか?」
「いいですよ。ちょっと待ってください。」

それから、の〜んびり、ゆ〜っくりテーブルが片付けられ・・・やっと席に案内された。

数少ないメニューから、りんごジュースとケーキ をチョイス。

コーヒーを飲まない私、普段なら紅茶を飲むのだが、今日(ここ)はなんとなく、紅茶でない方が良さそうな感じ。


すぐにりんごジュースが運ばれてきた。

「ここはりんごが メインだから」と店のオーナーが話しているのが聞こえたので、思わずりんごジュースを頼んでしまった。

でも、りんごジュース ってあまり好きじゃなかったんだ・・・笑。

ただ、ここのりんごジュースは比較的飲みやすいものだったので良かった。

その後も待つことしばし、、、やっと ケーキが運ばれてくる。



Koさんのは「ブルーベリーのシフォンケーキ」



私のは「ブルーベリーの焼きタルト」

どちらも煮リンゴ付きで、ケーキにはブルーベリーソース。
トッピングのミニトマトが かわいらしい。

このおしゃれな盛り付けに時間がかかった ということね。

たっぷりと実が入ったブルーベリーソースは風味豊かで、主役のケーキを最大限盛りたてる名脇役。

レジでの精算時にオーナーさんが話しかけてきた。
「ケーキ、いかがでしたか?」

それからケーキや食材の話、農園イベントのこと等、森姫農園カレンダーを示しながらいろいろ説明してくれた。

人当たりが良く、親切で、笑顔が素敵な女性オーナーさん、

女性好みのおしゃれな空間に人の温かさと雑然とした雰囲気が入り混じる田舎の家庭的なペンションに来たときのよう。

多分、我々との雑談のために他のお客さんもケーキがなかなかな出てこなかったのではないだろうか。
それでもみなさん何も言わずに気長に待つ・・・

小屋近くのパン屋さんでも同じような光景をよく目にする。
田舎には都会とは異なる「田舎時間」が流れている。

将来田舎で毎日暮らす時には、「田舎時間」を楽しむ心の余裕も必要になりそうだ。

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